「ねえー!悠!この後メイトいかね?」
「んー、今日は遠慮しとくわー。」
「今日は、じゃなくて、今日も、だろ。」
「ごめんって」

声が聞こえた。
わたしの好きな荻原悠(おぎわら ゆう)と
その友達の原田孝宏(はらだ たかひろ)の会話。

「はぁ……。」
「どったの?ゆきのんがため息とか珍しいじゃん。」
萩原くんのことを考えため息をしたわたしに
声をかけてきたのは、わたしの一番の親友
柊あずさ(ひいらぎ あずさ)だ。
「いや…ちょっとねぇ…。」
「そいえば!!!あんたのこと気になるーって、2組の男子が言ってたよ。」
「えー、興味ない。」
「ま、そうだよねー。ゆきのんは、女の子の方が好きだもんね。」
「……うん。」