その翌日から、深田恭一は本当にバイト先に迎えに来るようになった。
「おつかれ美緒ちゃん!」
ヒカルと店を出ると、必ず原チャに腰かけながら、ヘラヘラ顔で待っているんだ。
あたしが詳しい話しをしてないのもあって、ヒカルは深田恭一があたしの彼氏だと勘違いしている。
ニコニコしながら「深田さん、美緒をよろしく」とか言って。
深田恭一も調子にのって「まかせてチョーダイ!」とか答えるし。
なんだかヒカルと深田恭一は、馬が合うみたいだ。
「良かったね。イイヒトが見つかって」
ヒカルは、なんだかうれしそうにそう言った。
ほんとにヒカルはヌケてると思う。
でもそんな彼女があたしは大好きなんだ。
「二人は仲良しだね~。美少女同士で俺的にはかなりイイ!」
なんてワケのわからないことを言う男に、指を突きつけて言ってやった。
「ヒカルに手ェ出したら、シメコロスからね」
「えー。俺、美緒ちゃんにならシメコロされてもイイっ!」
クネクネしながらそんなことを言う男には、呆れてため息すら出てこなかった。
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