肩甲骨のトライバルがちらちら目に入るのが、どうも気になる。
「あのねぇ~。…できたら俺は、足長おじさん的ポジション希望なんだけど」
「おじさんでいいんだ?」
「いや、足長お兄さんで!」
ほんとふざけた男だ。
おじさんだろうがお兄さんだろうが、こんなおかしな奴に見守られていたくなんかない。
あたしはまだ深田恭一に聞きたいことが山ほどあったけど、バイトのために仕方なくここまでにしてやった。
「次会ったら、色々吐いてもらうからね!」
指をビシリと突きつけてそう忠告し、あたしはバイト先へと走り出した。
「はいはい。バイトがんばってね~!」
深田恭一はあの締まりのない表情で、大きく手を振りながらあたしを見送っていた。
男の目的はさっぱりわからなかったけど、どうせまたすぐに会うことになるんだろう。
あたしはそう思い、全速力で店に向かった。
そして、
その予想は的中した。
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