ガタン
「なお…」
「あ?なんだ「別れよっか」
声震えちゃってる
あーもう!しっかりしなきゃ!!
「意味わかんねぇ」
なに言ってるの?
1番よく分かってるじゃんか…
でもそれは言えない
言ったらあぁやって
前みたいに…嫌われてしまうから
“お前の顔も見たくねぇから”
やだっ・・・!!
「聞いてるのか?…っておい!」
やばい、ふらふらする…
あたしはそのまま意識を失った…
あたしの友だち
うんん、あたしは親友と思ってる
立花…
あの子は初恋の人に浮気をされた
それを知ってるはずの神崎が
なんで浮気してんのよ…
あたしは自販機でカフェオレを買って
教室へ戻ったら
立花が倒れていた
あたしの頭の中は真っ白になった
そしてそのそばに居るのは
神崎…
お前いい加減にしろよ
なにしてんのよ、
立花が言えないなら
あたしが代わりに言うよ
真帆side終わり
俺のせいで
立花が倒れた
立花が倒れた瞬間
俺は思い出した
こいつの初恋の人が浮気してたこと
そして浮気を問い詰めたら
酷いことを言われたってこと
それから浮気が大嫌いになったこと
俺は…俺は彼氏失格だ
最低だ…
ヤキモチ妬かなかったんじゃない
妬いても言えなかった
1人で悩んでたんだ…
ごめんな、立花…
「立花…!!」
俺が放心状態の間に
立花の友だちの女がやってきて
俺を思いっきり睨んでから
教室を、出ていった
俺は何をしているんだろう
………はやく!はやくいかなきゃ!!
俺は走って保健室へ向かった
なおside終わり
『お前の顔なんて2度と見たくねぇ』
『お前だけじゃつまんねぇの』
『縛りつけんな、うぜぇ』
やめて…やだっ
聞きたくないよ
ごめんなさい…浮気に、口出ししないから
これ以上あたしを嫌わないでっ
……あれ?消えた?
ねえ、ここはどこ?
「あんたのせいで
どんだけ苦しい思いしたかわかってんの!?」
「わかってる、ごめん」
「今さらとか遅いんだよ!!」
「立花の気持ち忘れたの!?」
真帆…?
そしてもう1人は…なお?
何を言い合ってるの?
なんでそんな真帆は怒ってるの?
なんでなおは謝ってるの?
体が起きないよ、起きたいよ
目覚めてよ…
あたしの大好きな2人…喧嘩しないで?
『お前は俺が好きか?』
だ、だれ?
『お前が1番嫌いな男だ』
え…?
『お前が1番大嫌いで1番愛してる男だ』
な、なお?
『そう、俺はなおの1部だ』
え、どういうこと?
『説明してる暇はない』
それでなに?
『俺のこと好きか?』
すっ、好き!大好き!
『なら、俺のこと信じて、もう一度
もうお前のこと苦しめたりなんかしねーから』
ほん、とに?
なお…愛してる
だから起きたい、会いたいよ…
「立花…起きて…起きろよ…」
なおの声が聞こえる
震えてて…泣いてる?
起きなきゃ…
「な…お…」
「りっ…か…?」
なおは目を見開いて
そして思いっきり抱きしめてきた
「うぅ〜…なおぉ〜!!」
あたしも抱きしめて
今までのぶん泣いた
「ごめん、ごめんな、浮気して
お前の気持ち確かめたくて
なにも言わなかったんじゃなくて
お前は言えなかったのに…」
うん、やっと気づいてくれた…
「もう…やめてくれる?」
「あたりまえ…お前を1番に愛すよ」
「…うんっ!!」
そして
なおの唇が
あたしの唇に重なった
そこには
大きな大きな愛が溢れていた…
終わり