「立花、出るよ」


その真帆の言葉に続いて

あたしは教室を出た








「立花、別れる?」




「真帆…」




「あたしは立花がすることを応援する」



真帆は優しいね、大好きだよ


また友だちだけで充実できるかな…



ねぇ、なおどうしてほしいの?








「立花、泣きたいなら泣きな」




そして真帆は

あたしが受け止める そう言ってくれた




あたしは真帆の言葉に甘えて



大泣きした


「まっほぉぉ!
あったしうわ、きやだよおおお!」


真帆はあたしの過去を知ってる


それはなおもだよ…


ねぇ、なんで知ってるのに
浮気するの?もうあたしのこと嫌い?









「真帆、ありがと」


あたしは泣きたいだけ泣いて

真帆にお礼を言った



「うんん、いつでも頼って?」





もう真帆大好き。


本当にいい友だちだよね、

あたし真帆がいたら

充実した生活送れるかな


なお、いなくても大丈夫かな…









俺の名前は 神崎 なお


そんな俺には

可愛くて優しい転校生の彼女がいる



高1の終わりに転校してきて


一目惚れだった


その綺麗な瞳に吸い込まれたんだ



ぱっちりした二重の瞳に


汚れを知らないような瞳に…










俺はあいつとどうしても話したかった


だから迷子になってる立花を見たとき


ラッキーって思った




それで教えてあげたら

ありがとう って可愛い笑顔で言われたとき



絶対彼女にしてやるって決めた



なのに今俺は…






お前を傷つけて彼氏やってるんだ…










「なお〜、今日一緒に帰ろ?」




「いいよ」




「やったぁ♡」




別にこんなやつと帰りたくなんかない


俺は不安だった


お前が、立花が俺のことを好きかどうか






自分のことばっか考えて






お前が昔浮気されて傷ついていたことを
忘れていたんだ…






なおside終わり





そして月日は流れ



あの浮気現場目撃から

1ヶ月がたっていた




それから?



浮気は酷くなる一方


真帆の心配も急上昇



でも口出ししなきゃ別れなくてすむ


いつか終わる日がくるかもしれない



あたしはまだ期待してるんだ



頭では



あたしに興味なくなってるんだって分かってても






心の中では



いつかやめて
あたしのところへ戻って来てくれるって期待してるの



「…」


あたしは気づいてなかったんだ


こんなときにも
真帆が傷ついてることを…








本当にどうすればいいんだろう



なんで浮気するようになったんだろう




あたしに飽きたからだよね


やっぱもうだめなんだよね



「なお、彼女さん顔曇ってるよぉ?」


「…別に興味ねーよ。」


ズキン


「ひっどーい!彼女さんかわいそぉ〜」



興味…ないんだ


あたしなんかのこと


どうでもいいんだ…






やっぱ




解放してあげよう








別れるね、ごめんね、こんな彼女で





さようなら、なお…