とどめに、優喜の大声。



「どうしますか、まとめ役さん」


「えぇ!?あ、あたしですか!?」




 なんでも、最後に決めるのはあたしで。



「でも、まだ春だし。寒いかも?」


「でも、みんな溶けてるよ。特に高田」



 あー、確かに。


 いつも元気な高田君が死んでるみたいに一言も喋らない。

 今日も、喋ったか?みたいなレベルで。




「うーん、じゃあ行きますか?」


「さんっせーーーーい!」



 そう言ったのは、マミコちゃんで。


 けれどみんな次々に賛成の声が上がる。

 拍手まで起こっている。




「……ここからだと、電車で30分。ま、全然余裕だな」


「よし!みんな、今から行くぞ!」



 遠山君がそう言うと、優喜が立ち上がって、荷物を手に取った。

「了解」


「うん、分かったー!」


 みんな立ち上がる。


 あぁ、なんかいいな。


 こういうの、すごく楽しい。