「うーっす!美喜捕まえてきたよー」


「た……ただいま」




 教室に帰ったあたし達。



「優喜、美喜ちゃんに何かしてないだろうな?」


「してねーよ、俺がしそうに見える?」


「「「「「見える」」」」」


「え、おい……」




 あたしはつい、笑ってしまった。




 でも、みんながそう言うのも分かる気がするなー。


 いや、優喜の性格上とかではなくてね?



 それも一理ある……けど、あたしが逃げてから2時間が立っていたもん。


 もしもすぐに優喜が追いかけてたら、怪しいと思われるかも……



 しっかしまぁ、よく2時間近く泣けたなぁ……



「な?みんな気にしてないだろ?」


 耳元で小さくあたしに言ってきた優喜。


 あたしはうん、と頷いた。



 最初、突然逃げたあたしを変な目で見るかと思ってた。