「おい、一体どうしたんだよ……」


「消えて!消えてよ、あたしから!」


「み……き?」




 あたしは、屋上に来た優喜の言葉にも反応せず。



 ただ、あの頃のフラッシュバックに泣くだけ。



「美喜、どうし……」


「なんで、なんであたしなの……」



 何となく、なんて納得できないよ……


 あたし、なんかした……?




「……」



 あたしは、崩れるように床に座った。



「……もう、嫌……」



「美喜」



 そんな声がやけに心に響いたのは、きっとその後……




「え……」



 優喜に、抱きしめられたからだろう。



 後ろに感じる体温。


 肩を回って胸の前で交差する腕。



 全部、優喜の感触。