「いや………別に。君が泥だらけだったから………どうしたのかなぁって」




「あ。ごめんなさい。私汚いですよね」



「嫌、別に違うけど。ただ、どうしたのかなって。怪我でもしてたら大変だからね」





「私………」




「ん?」




「いや。ごめんなさい!なんでもないです」




「え?大丈夫なの?」



「はい!ありがとうございました!」




私はその場で走って逃げた。




全力で。




何かから逃げるように。





私は、何で本当の事を話さなかったんだろ………?