私の隣の部屋。
それは私の大好きなお兄ちゃんの部屋。
何で…?
何で庇ったの?
どうして…?
ねぇ…、戻ってきてよぉ。
早く目を覚ましてよぉっ。
さみしいよ…。
1人はさみしいよ。
私が料理を上手く作りたいのはお兄ちゃんに喜んでもらうため。
お兄ちゃんは私が作ったものが大好きだった。
焦げたハンバーグもちゃんと最後まで食べてくれたっけ…。
それは、私がまだ小さな頃…、私はお兄ちゃんに手作りのハンバーグを食べて欲しくて頑張ってち小さな手で一生懸命こねたのを覚えている。
でも結局、焼くのに失敗して丸焦げになってたっけ?
絶対に不味いのに、お兄ちゃんは綺麗な微笑みを浮かべながら美味しい、スゴイな有栖。て呟いた。
私はお兄ちゃんに喜んでもらいたくて、あの日もハンバーグの材料を買いに行って…。