大樹side


2年なんてすぐだと思った。

でも、全然すぐなんかじゃ無かった。

ただ思いだけが募り苦しくなるだけだった。

今だって目を閉じるだけで、有栖の表情が浮かんでくる。

へこんでるときには声すら聞こえた。

でも、俺は耐えられなかった。

もう全てが嫌になった。

俺は、やって来た麻美にキスをした。

でも、そのときはわからなかった。

その公園の入り口に有栖が居たことを。

そして、有栖の心を深く深く傷つけたことも。