『はぁっ…ぅ…はっ。』
きっと今の私の顔は涙でぐちゃぐちゃだ。
目の前に私の家が見えてきた。
その前に私の大好きなお兄ちゃんの姿があった。
お兄ちゃんは私が走ってきていることを知って居て驚いた顔で見て居た。
私はあと少しで玄関に着くという時に足がズルッと滑ってどんどん前のめりになって行く。
私は次の衝撃に備え目を閉じた。
でも、衝撃はいつまで立っても来なかった。
私はゆっくり目を開けた。
すると、目の前にはさっき見たお兄ちゃんの服があった。
私は顔を上げた。
すると、お兄ちゃんの顔があった。
『どうした?何があった?』
『お兄ちゃん、もうアメリカに帰りたいよ。』
私はまたお兄ちゃんの服に顔を埋めながら泣いた。
『誰だ?有栖を泣かせたのは。』
『えっ?いやっ、別に大丈夫だから。』
『俺です。』
え…?