ーーガチャ。

ん……?

あれ?私眠ってたんだ。

『有栖、遅くなってごめん。』

『ん……。』

私はまだ眠たい目を擦りながらあくびをした。

『じゃ、行こうか。』

『ん……。』

まだ、完全に動いていない思考のせいで、私はきっとけーたいを忘れちゃったんだと思う。

『忘れ物、無いか?』

『ん、無いよ。』

『じゃ、行くぞ。』

私達はタクシーに乗り空港に行き、飛行機に乗った。

そこで私は完全に大樹への恋心を封印した。