「冷たいな~」 「いつもの事だろ」 俺は鞄を持って教室を出た。 「行くんだろ、カラオケ。」 「・・・なんだ、本当は真尋も行きたかったんじゃないの?」 「彼女も放課後遊ぶ友達も居ない同級生に付き合ってやるだけだ」 「遊ぶ友達くらい居るし~! 真尋だって彼女居ないじゃん」 後ろから、和馬の声。 今日くらい、勉強しなくてもいっか。 すっかり日の長くなった窓の外を見て、ぼんやり思った。