「…陸、起きてるんでしょ?」

「……っ」



目を瞑ったままギクッとした。

何で、解るんだよ…


そっと目を開けると、
目の前には雫が居て。


「………」

「………」



無言が流れる。

シ…ンとした家の中で
2人きり…


この空気が耐えれなくて

思わず雫から目を
逸らしてしまった。



「今日…、町田くんから聞いたの」

「…うん」

「何で、あたしと町田くんを別れさせるようなことしたの?」

「………」



雫を取られたくなかった…

これがあの時の本心。


でも今思えば、

だからといってあんなこと
するんじゃなかったって…



────後悔してる。