キィ……


静かに図書室の扉が
開いて。

奥の席で座ってる町田に
飯田が近づく。



「…お前、何考えてんの?」

「!?は、何だ…飯田じゃん。驚かせんなよ」

「何、企んでんの?」

「…何の話だよ」

「おかしいと思ったんだよ。今更雫に近づくなんてさ」

「…………」

「最近、やたらと雫に構ってるらしいじゃん。何か、有利になるものでも手に入ったのか?」

「…その台詞だと、お前も知ってんの?弟のこと」



町田の言葉に
飯田がやっぱりな、と

町田を睨んだ。


コイツは雫と付き合ってた。

もし陸が絡んでるとしたら…
と予想してたけど、

───────大当たり、か。


どいつもこいつも
弱みにつけ込みやがって……