―コンコン―

「えっ!」

「ちっ。誰だよ。」

えっ。ちょっとどうしよう。

「と、とりあえず五十嵐く....じゃなくて賢治くんは隠れて!」

見つかったらヤバい!
それはお互い様だ。

なのに...この馬鹿は、

「あっ?なんでだよ!

めんどくせぇーんだよ。」

このクソガキ!!!

しかたない....。


私はゆっくり賢治くんに近づいて、上目遣いで――

「今度の休み、家きていいよ?」


こう言えば、隠れくれるでしょ!?


「もちろん、なんもしないでよ?」


そこは言っとく。

「えっ!まじで!

やった!約束だかんな。」

ニコッとちょっと怖いけど笑った。

とりあえず、棚に隠れさせてっと。


「はーい。
どうぞ!」

誰だろう。


―ガチャ―

「なっ。
久高...先生。」


なんで!

私、なんかしたかな。

私って悪運強すぎ。


「あのさぁー。
そんなに警戒するなよ。

今日はちょっと話があってさ。」


あー。なーんだ。そんなことか。

勝手に顔を赤くしてしまう。