……楓…かえでちゃんっ…

誰…?
誰かが私を呼んでる…。
でも、身体が思うように動かないんだ。誰なの?私を呼ぶ声は……。
頑張ってみるけど、声の主が分からない。

また意識が遠退いてく…


「……ん………。」

眩しい。眩しさに耐えられずそっと目を開く。
そこには心配そうに私の顔を覗き込むしらない男の人が…。
誰?
てか、私死んだんじゃ…?
悩んでる私を知ってか知らずか、

「よかった……楓ちゃんが目を覚ましてくれて…」
「……あ、あのっ…」
「ごめんな……裕也のことで楓ちゃん自殺未遂なんて…」

えっ…もしかして……

「…裕ちゃんのお父さん……?」
「はじめましてだよね?裕也のお父さんです…。」

嘘…なんで…

「楓ちゃん…」

裕ちゃんのお父さんの声を遮るようにして、

「ごめんなさいっ…私…っ……裕ちゃんのお父さんに合わせる顔がありません」

私のせいで裕ちゃんが…。
裕ちゃんを亡くしたのは私のせいなのに…。