少し口角を上げ、小さな笑みを浮かべるだけの秋成さんとは違って、彼はヒマワリのように明るい笑顔を浮かべる人でした。
基本無口で不愛想な彼とは違って、自分の想いを真っ直ぐにぶつけてくれる人でした。
私よりも年上の夫と違って、彼は私よりも3つ年下の人でした。
そんな2人の唯一の共通点は、公務員と言う肩書があることです。秋成さんは警察官、彼は、教師と言う立場でしたが。
だから、私に告白してくれた彼は、とても非の打ちどころのない方だと言うことは言うまでもありません。
「……でも、私は秋成さんが良い。不器用で無愛想だけど彼はとっても素敵な人なのよ」
「…もう、そこまで言うなら良いけどさ。でも後で後悔しないでよ?」
「うん、ありがとう」
やはり友人は優しい人です。何だかんだ言いながらも頑固な私の意見を結局聞いてくれるのです。