ー屋上。

ここは特等席だ。

あたしの育った街が見渡せる。

あの競技場だって。

ふと、目を下ろす。

ガチガチの脚に車椅子。

「ぷっ笑」

わらいが込み上げてくる。

「あれ?どうしたんだろ?」

いつの間にか頬に涙が流れていた。