その風が吹くような音がするのは花蓮からだった。


「…っ…っ!」
「花蓮ちゃん聞こえるー?もう大丈夫だからねー。落ち着いてー」


眉間にしわをよせ、額に汗をかいた花蓮に呼びかける看護師。
その間に他の看護師が処置道具を花蓮につけ始めていた。