花蓮の容体が落ち着いた後、俺はばあちゃんから話を聞いた。
花蓮がこの病院にいる理由を…。


『花蓮ちゃんわね、病気をもっているのよ。とっても難しい病気』
『難病…?何の病気なんだよ?』
『うーん…。それは、花蓮ちゃんから聞いた方がいいと思うわ』
『え。なんで』


ばあちゃんは、言葉を濁したまま笑顔で去って行った。
俺はあの後考えたけど結局わからず終い。
看護師にも聞きに行ったが…。


『ごめんなさいね。教えられないの』
『じゃあ、あの風の吹くような音はなんだったんですか』
『あれはね…狭窄音よ。気管が狭くなって呼吸が出来なくなるの』
『呼吸が出来なくなる…』
『大きく言えば…心臓発作ね』