『先生、帰ります』 私は一言そうはなって教室を飛び出した。 先生の許可も貰う暇なんてないんだ。 芽衣の声が聞こえたけどそれどころじゃなかった。 ごめん、芽衣・・・・ 急いで家に帰り、渓人の家に電話する。 ― プルルルル プルルルル この時間でさえももどかしい。 ― もしもし・・・・ 玲奈ちゃん? その声は渓人のお母さんの声だった。