「それでさ、いつ会える?」




やっぱり杏は忘れていなかった。





忘れるはずないよね。






そのために、彼氏を作ったんだもんね。






「うん……彼氏に聞いてみる」




「分かった! じゃあね!」




走り去っていく杏の姿を見送った。




私には……。




彼氏なんていないのに。






妄想の中にしかいないのに。





私、どうなっちゃうのかな……。