突然、私の目の前に王子様が現れる。



私は王子様に一目惚れをする。




王子様も私に一目惚れをする。



それで、その王子様は私に告白してきて、彼氏になる。


 

……って、こんなどうでもいい妄想。


だけど。



「杏聞いて!」



その妄想を、誰かに話さずにはいられなくなったんだ。



この時、どうして私は話してしまったんだろう。


妄想なんて、嘘に決まっている。


夢を見過ぎている。



嘘を吐くことを、甘く考えすぎていた。




このときの私はただただ妄想していただけで。



後悔するときがやってくるなんて、知る由もなかった。