それを知った凛は・・・書き込みされる度消しての
繰り返しをする。どうだ?思い当たる節は無いか?」
そう言えば・・・
木野さんと仲よくなってからスマホを見る機会が多くて
気づけば消えていた。
それに・・・ケンカした時
凛くん・・・「萌衣ちゃんは・・・」って言った後、何か言いたそうにしていた。
「じゃ~凛くんは、わたしの為に・・・木野さんと・・・」
「所だがな・・・裏サイトに書き込んでいる奴の正体が・・・」
「知ってるんですか?」
「あ~コレ教えたら、キスしてくれる?」
「却下です、カノジョさんにチクりますよ」
「わ、分かった。オレの親友がPCに詳しくてな
IPアドレス辿れば分かるらしんだけど・・・確かめたら、ダレだと思う?」
ダレなの?
先輩は、私の手を引っ張ると、耳元で呟く。
「まさか?」
「そのまさかだ」
「書き込んでると分かれば・・・」
「あの・・・ダレが書き込んでるか分かればいんですよね?」
「それだけじゃダメだよな、載せてるヤツがダレかに
操作されたって言われたら無理だから、自分の口から言わせないとムリだろ」
「分かりました、取りあえず直接聞いてみます」
竜先輩に頭を下げると手をギュッと掴み
屋上へ戻ると、凛くんに分からないように放課後勉強しようと木野さんを誘った。
「木野さん、最近ストーカーみたいな危ない人、大丈夫なの?」
「はい、凛先輩が助けてくれるので大丈夫です」
「そっか良かったね」
図書室の椅子に座り、教科書をペラペラめくりながら、木野さんの様子を伺う。
「昨日、凛くんと会ってたんだね・・・」
サラッと流してみた。
「あの・・・実は・・・」
木野さんは、持っていたボールペンを置くと、難しそうな顔をする。
「どうしたのかな?」
「凛先輩が・・・」
凛くんがどうしたのかな?
「うん」
「こんな事言ってもいいのかな・・・」
「何?」
「あの・・・萌衣が好きだけど、メイと別れられないって、メールが来たんです」
もし、今回の事が分からなければ、理由も聞かづ、凛くんと別れていたかもしれない。
「そ、そうなの?どうして・・・ちょっと待って」
ちょっとだけ、慌てたふりを見せる。
「メイ先輩、落ち着いてください。凛先輩が悩んでるんです。
好きな人が悩むのイヤですよね、だから何も言わず別れてあげてください」
好きな人の為に分かれる・・・言っている事は、深いけど
凛くんを木野さんに渡すわけには行かない。
「証拠・・・が、あるんだったら、凛くんから手を引いてもいいよ、だって好きな人の為だもの」
絶対イヤだ。
「あの・・・これが凛先輩から来たメールです、見ますか?」
木野さんは、スマホを取り出すと、凛くんから来たメールを見せた。
『萌衣が好きだけど・・・メイとは別れられない』
本当に入っていた。ちゃんと凛くんのアドレス。
どうやったら・・・こんな事できるの?
「凛くんの事好き?」
「はい、1回フラれたけど・・・好きです」
「そうなんだ・・・ちょっと考えさせてくれるかな?」
「凛先輩には、内緒にしてくれって言われたんです」
内緒にするような話じゃないよね?
本当に、わたしと別れて木野さんと付き合いたいなら、ちゃんと説明すると思う。
「分かったよ」
わたしは、苦笑いをしながら・・・あの事を聞く事にした。
「木野さん、あのね・・・学校の裏掲示板サイトって知ってる?」
「聞いたことあります、どうしたんですか?」
「最近知ったんだけど・・・わたしが・・・」
何だか言いづらいけど勇気を出して言うの。
「わたしがセフレ募集中だとか書かれた内容が
あるみたいなの凛くんにも相談しようと思うんだけど・・・」
「え~?そんな事してるんですか?」
「わ、わたしが、そんな書き込みしてないよ、ダレかがイタズラしてるみたいだけど・・・
これって、あまりにも酷かったら、警察とかにも相談できるみたいなの・・・
でね・・・その書き込み確認したいんだけど・・・
私の携帯じゃ確認できないから、見せてもらえないかな?
もし・・・そんな事凛くんに知られたら、きっと嫌われるかもしれない」