貼り出されるクラス表、春。
県内で二番目の新学校。
実績がある高校なのにガリ勉が少ないのは、要領のいいヤツばかりだから。
そのせいで派手な見た目の人が多い。
「あ、あのっ、ハンカチ落としましたよ…?」
金髪の男が私の肩をおずおずと叩く。
ゆっくりと振り返り、優しく笑いかけ、
「ありがとう」
と言った。
男の顔は赤い。
まだ何か話そうとする彼を振り切るように、1の2のクラスへと歩き出す。
私の名前は杉村 華恋。
去年の私のあだ名、
ヲタクちゃん、ガチャピン。
だけど春休みの間絶えず努力した私に、死角はない。サラサラロングにパッチリ目、ほんのり色づく唇に、透き通る肌。
自分で言うのもなんだけど完璧だし。
あはは!見てろよ私のハッピー高校ライフ!