見ればいい……?




そうだ。私には千里眼っていう遠くを見れる眼があるじゃない。




この眼があれば遠くにいる三篠が見えるかもしれない。




でもいつも無意識のうちにこの眼を使っていた。




私が意識的に力を使えるかな………




…ダメだ。こんな弱気になってちゃ。




『使えるかな』じゃない、『使ってみせる』だ。




私は普通であり、普通じゃない。




鵺姫という力がある。
そして何よりも守りたい人がいる気持ちがあれば。




出来る………!




「…こ、小雛様!眼が紅く……!」




集中していたから紅葉の声は私の耳には届かなかった。