それから目が覚めても、三篠が顔を出すことはなかった。
私は太陽に苦笑いをして学校へ向かった。
寂しかったけど、紅葉に心配かけたくなかったから笑顔を貫き通した。
きっと鋭い紅葉のことだから気付いてると思うけど、紅葉もいつものように接してくれた。
そんな生活が二週間続いた。
「……はぁ……」
もうさすがに限界がきていた。
紅葉が頑張って笑わせたりしてくれてたけど、心底落ち込んでるから元気が出ない。
「……こひなしゃま……」
ウルウルとした瞳で見つめてくる、紅葉。
いつも心配かけちゃって申し訳ないな。