深寿は苦笑いしている。
ズレてるのか?よく分からないが。
理解していない俺に深くため息をついた、深寿。
そして切り替えるようにして話を戻す。
「でも鵺姫様の力を目覚めさせるには、あなたが鵺姫様の血を吸わなければならない。違う?」
深寿の言葉が正しくて、頷くことしか出来ない。
鵺姫の力を覚醒させるためには、俺が小雛の血を吸えばいい。
そうすれば小雛の中に眠る鵺姫の力が目覚める。
「…でも小雛の痛がることはしたくない。
それが例え俺のためであったとしても」
仲間の苦しむ姿はたくさん見てきた。
だからこそ、愛おしい人の苦しむ姿は見たくない。
小雛には笑って俺の隣にいて欲しい。