考えていると、「まぁ、いい」という三篠の声が聞こえた。
「…分からないことがあればこいつに聞け、紅葉!」
ボンッ
三篠が名前を呼ぶと、爆発したように煙が出てきて、そこから究極的に可愛い生き物が現れた。
白の長い髪の毛先は紅い。
そして頭には耳があり、お尻からは9つの尻尾が出ている。
身長は私の腰くらいまでしかない。
クリッとした潤んだ黄水晶の瞳で私を見つめてくる。
なんて可愛いんだろう……!
「…小雛、こいつは紅葉(くれは)。九尾の狐で、お前の護衛を頼んだ。
もちろん人間には見えないから安心しろ。そしてお前を守る腕もある」
最初は三篠の後ろに隠れていた紅葉ちゃんだったけど、紹介されると前に出てきた。