よく思い出してみたけど、確かにあの人には足がなかった。
足がないってことは……あの人は幽霊ってこと……?
……………………………………
「…えぇぇぇぇぇっ!」
勢いよく椅子から立ち上がる。
授業中ということも忘れて。
「…おい、織原。人間の祖先が猿だったからってそんなに驚くことじゃないぞ〜」
世界史の先生の言葉に、クラス中が笑いに包まれた。
私は恥ずかしくて俯きつつも静かに椅子に座った。
私が席に着くと世界史の授業は再開した。
私、幽霊まで見えるようになったの?いつの間に……
もしかして昨日のあの出来事と関係してる?