嘘だ……うそだ、ウソダ、usoda!




確かにいたのに!女の人が!




授業中ということも忘れて、頭を抱える。




顔は見えなかったけど、俯いて悲しそうにしてた。




なんであの2人には見えなくて、私には見えたの?




そのせいで私が変な幻覚見たみたいになってた。




「お疲れなんだね、雛ちゃん…」




亜子に可哀想なものを見る目で見られたし。




落ち着いて、もう一度整理してみよう。




私は空白のノートに今朝見た女性をザックリと描いてみた。




確か、地面につくくらいの長い黒髪に、白い長袖のワンピース着てて、体育座りをして………




ここでシャーペンの動きが止まった。




え、あの人……足なかった……