亜子と璃々音と合流して学校へ向かって歩いている時も、三篠のことが頭から離れなかった。
てか私、普通に三篠と話してたけど、あれ半妖なんだよね?
幽霊とか見えないのに、なんで三篠は見えるんだろ。
しかも幽霊とか見えるお母さんには見えてないし。
それに昨日三篠が言った、『私が必要』ってどういうことなんだろう。
「…はぁ、分からないことだらけだ…」
ため息と共に、心の声が自然と口に出ていた。
「…雛ちゃん?どうしたの、ため息なんかついて…」
亜子は首を傾げて私を見つめてきた。
璃々音は眠そうに欠伸をして、興味がないのかスマホをいじってる。
「…え、う、ううん?何でもないよ!?」
慌てて手を振って否定。
亜子達は私が鵺姫だってこと知ってるけど、これ以上巻き込んじゃいけない気がした。
慌てていたから、璃々音がチラッとこっちを見たのに気付かなかった。