和樹の家で夕食をご馳走になり、私と母さんは家に帰った。

麻「亜己ー。学校なんだけどさぁ、和樹くん、オヤジんとこの学校行ってるみたいなんだよね。」

亜「私の通う学校って……」

麻「オヤジの学校。」

亜「ぇ……ちょ、それはマズいッ!!」

麻「……文句は?ニヤ」

亜「ご、ごさいません…。」

麻「よろしい。じゃあ、明日オヤジんとこ行って色々手続きとかしてくるから、アンタは自分の部屋の片付けしときなさいよ?」

……まったくよくない。文句は?大ありです。
母さんの言う“オヤジ”、つまり私のじいちゃんは高校の理事長をやっている。
で、これから私はその学校に通うというわけだ。
よりによってナゼ和樹と同じ……
とにかく、絶対にバレてはいけない…なにがあっても。

次の日、私は大人しく自分の部屋の片付けをした。
昼食後、やっと片付け終わり、ベットに倒れ込んだ私は、いつの間にか寝ていたらしく、目が覚めると母さんはもう夕飯の支度をしていた。

明日から登校することになったらしいので、はやめに寝ることにした。

…………嫌な夢を見た。
そう、それは数ヶ月前の…私が……凜虎の総長だった時の夢。
最高の仲間達を傷つけてしまったあの時の…。
アイツを傷つけてしまったあの時の…。
私の一生かけても償いきれない過去を……。