亜「お邪魔しま〜す……」

由「どうぞどうぞ♪
いや〜、それにしてもほんと偶然ね。
ぁ、そうだ和樹!
和樹〜!ちょっと降りて来て〜!!」

ガチャ……ドンドンドンドン

和「何だよ………って誰?」

由「亜己ちゃんよ!ほら、小さい時よく遊んだでしょ?」

和「……あぁ。」

由「……あぁ。っじゃないわよ!
もー、感動の再会なんだからもっとなんかないの?!
ぁ、それとも亜己ちゃんに見とれちゃってるわけ?」

ぇ……これ…………和樹?
本物?
だとしたらとてもマズ〜イ気が…………。
にしてもあの和樹が随分と男らしくなったなぁ。
背も私よりだいぶ高いし、髪の毛は…銀メッシュ…か。

和「おい、いつまでぼ〜っとしてんだよ」

はっ!!
いつの間にか親達は台所で話しながら夕飯の支度をしていた。
玄関に置き去りの私とそれを見ている和樹。


亜「ご、ごめん。
久しぶりだね!私のこと覚えてた?」

和「フッ」

……っておい!せっかく人が愛想きかせてんのに鼻で笑うは無いでしょ!
感じ悪!!

和樹はリビングのソファに座り、TVを見だした。

由「亜己ちゃ〜ん。亜己ちゃんもこっち来て適当に座ったら?」

亜「ぁ、はいー。」

しばらく止まっていた足を動かして、私は和樹の向かいのソファに座った。

久しぶりの再会にオバサンたちは興奮して、とてもうるさ…ン"ッ、賑やかな夕飯となった。
……もちろん、私と和樹は無言だったが。