きっと屋上にふくさわやかな風が、あたしを素直にしてくれた。



「先生、先生がさわられてんの見たくなかった…甘い声で話しかけられてんのも嫌だった。」


「橋本?熱でもあんのか?」


先生のおでことあたしのおでこがくっついた。


それでもあたしは続けた。


「嫌で嫌で仕方なかった。でも転んだとき先生が一番に来てくれて、すごくうれしかったよ。」



「…わかった。おまえの気持ちは分かったから、それ以上はやめてくれ。ここに来れなくなる…」



「あたしは先生が…好き…」