「ちょっ…お母さん!?」

「心配したのよ…香が
いきなり倒れたって聞いたら…」

え?お母さんが
私の心配をしている…

「なんという家族愛…
グスッ…感動する!」

「いいな!家族って…」

回りにいた
志穂、博史が
私の様子を見て
ニッコリ笑っている

「よかったわ…香」

「お母さん~…」 

私もお母さんに
抱きつき返した


ニヤッ…


「ア…モ……コシ……」

「?どうしたの?お母さん」

「えっ、あ、ううん
なんにもないわ」

私はお母さんが
ボソッと言っていたことを
聞こうとしたが
なんにもないと言われてしまった
?おかしなお母さん……

と思っていたとき……


バンッ!!

「香!!!」

私の部屋のドアを
思い切り開ける


一輝君


「ちょっ、何よ一輝!
今、香と香のお母さんが
家族愛を確かめていた
ところなのに!!」

「そうだぞ!一輝!」

博史と志穂は
一輝を攻める……

だが一輝は
ハァハァと息を切らしながら
真剣な表情で 
私を見ている

そして……


「逃げろ……香!!!」