ーsideユウキー
腕の中にいるミリヤは震えてる。俺はミリヤの背中を優しくポン、ポンと叩き落ち着かせようとするがまだ震えてる。
「団長、なぜ急に。」とミリヤを抱き締めながら言うと
「俺自身ミリヤの実力を見たいって思ったし何よりミリヤの自信が付く方法だと考えたからだ。」と言うけど
「団長、自分は団長の意見とは違います。…ミリヤがこんなに震えてるのにやらせたら事態は悪化する可能性があります。」と言った。
「俺はユウキに聞いてるんじゃない。ミリヤに聞いてるんだ。」団長、冷静じゃない。
「こんなにパニックに陥ってるのに、喋ることなんて難しい事ではありませんか?」そう俺は返すと俺の服が引っ張られミリヤが青白い顔になっていた。
「ゆ……、た…けて」かなり声が掠れて聞こえなかったが聞こえた部分と口を読むと、『ユウキ、助けて』になる。
…過呼吸の発作だ。
発作がいつ起きても対処出来るように紙袋を置いといて正解だった。
紙袋を使い、暫くするとミリヤは落ち着いた。
…ミリヤは目がトロンとしてる
「眠いか?」と聞くとこくんと頷いた。俺は長椅子までミリヤを抱えて行きミリヤを寝かせた。