ーsideユウキー
………はぁ?今、何て…?
『良かったら、友人になってくれませんか…?』って俺、聞き間違えて無いよな…?
「友人…ですか?」確かめるために聞くと
「はい…。無理…ですよね。ごめんなさい。」しゅん…と項垂れる姫様。
「いえ、違います。只、驚いただけです。喜んでお引き受け致します。」そう言うと
「本当…?」俺の事を見上げて言った。…本人に自覚は無いかも知れないけど姫様は座っていて、俺は立っている。…必然かも知れないが、澄んだ青い目で見上げている。…心臓が早く鼓動を打ち始める。必死にバレない様に隠し
「はい。…嘘は私の信条にも、騎士道にも反する行為ですから。」…本当は〝友人〟ではなく〝唯一の人間〟になりたい。…これは誰にも知られてはいけない。
「ありがとう」フワッと姫様は笑顔を見せてくれた。…姫様は笑顔を見せる事が少ない上、こんな無邪気な笑顔俺だけに見せてるだなんて堪らなかった。
「では、お1つだけ約束事を。…二人だけの時は敬語も、さんずけは止めて頂きたいのですが…。」そう言うと
「あ、うん!じゃあユウキもだよ?敬語も様も無しだよ?」こどもみたいに無邪気な笑顔を見せながら…姫様、イヤ、ミリヤと夕飯の時間まで話しは尽きずミリヤの顔は笑ったり、拗ねたりころころと変わるのが、俺だけに見せてると考えたら何とも言えない気持ちが込み上げてきた。