ー自室ー
部屋に着くとパティさんがミルクティーを出してくれた。ユウキさんパティさんが下がるのを確認してから
「姫様…何か悩み事は御座いませんか?」と見事に図星をされてわたしは答える事が出来なかった。…それをYESと受け取ったユウキさんは
「私にお話し出来ませんか?話されるだけでも構いませんので。」そう言われ、わたしは中庭で考えていた事を言った。
「…私も、〝近衛騎士〟の職に就いて肩書きに魅せられ近寄って来る者も居ます。ですが、姫様。城内にいる〝護衛役〟は身体的に傷付けられるのを防ぐ事と、もう1つ役目があるのです。護衛する方の精神的外傷を防ぐ役目もその任の中に入っています。なので話しやすくする為、〝護衛役〟に任命される人間は同じ年齢層なのです。」以外な…ううん違う。ユウキさんにしか勤まらないんだ。
…十代の近衛騎士はお兄さまとユウキさんの二人だけって前に聞いた事がある。…普通の騎士なら十代はいるかも知れないけど、それじゃあちゃんと護衛を果たせるかと言ったら城内上層部が口を出すかもしれない。だからなんだ。
無理かも…知れないけど、お願いしてみようかな…。
「良かったら、で良いんですが──」とわたしは不安を押し殺してユウキさんに言った。