「分かった。シェフに伝えるよ。」とお兄さまが言いわたしの頭をがしがしと撫でた。
「髪がボサボサ…お兄さま、ひどい。」手櫛で整えながら言った。
「ごめんな?」アレスは内心で喜んでた。頭を触っても大丈夫だったし、今までより感情が表に出てる。
「じゃあ、食堂でな?」と言いお兄さまは部屋を出た。…けど、お兄さまの代わりに入ってきた人を見てわたしは固まってしまった。…パティさん。わたしは思わず近くに居たユウキさんの上着を掴んでいた。
パティさんはわたしに近付いて来た。
…イヤ。
来ないで。
わたしはユウキさんの後ろに隠れるけどまだパティさんは近付いてくる。
パティさんはわたしの前に膝を付き、
「姫様、お許し下さい。元はわたしが招いた事ですがもう1度だけチャンスをお与え下さい。」と言った。
「その言葉に二言はありませんか?」と言うと即座に
「はい。」と返って来た。