「…そうか。ミリヤ付きのメイド、パティから事情は聞いてある。エルやユウキが動いたから父上たちにも情報は既に届いてるんだ。ミリヤ、あの騎士たちがどうなったか知りたいか?」そう聞くとミリヤは
「…お願いします。」そう言うと俺は
「あの騎士、いや元騎士か。不敬罪として退団、警察に引き渡した。…けどミリヤ、これだけは覚えていてくれ。あの様に王室の人間であるミリヤを侮辱する事は王室を侮辱している事と同じ事なんだ。…ここまで言えば賢いミリヤは分かるだろう?」そう言うとミリヤは
「国民にも王室が甘く見られ、王室が危ぶまれる…」と俺の欲しかった答えが直ぐにミリヤの口から出た。
「そうだ。」短く言った。
「分かりました。お兄さま、エルさん、ユウキさん、パティさん…ご迷惑お掛けして申し訳ありません。」ミリヤはそう言った。…何を謝っているのか俺はさっぱり分からなかった。
「ミリヤ、何を謝っている?家族を侮辱されて黙っているほど俺は人間が出来て無いんだ。」
「ですが、騎士も近衛騎士も同じ〝仲間〟ではありませんか?」そう言うと今まで黙っていたユウキが
「お言葉ですがミリヤ様。われわれ近衛騎士も騎士も国や国民、王族の為に身を粉にする覚悟を持つ人間で出来た組織です。なのに本来、在るべき姿を忘れ〝騎士〟や〝近衛騎士〟の名に胡座を掻いている人間に私は許せないのです。副団長や団長も同じ気持ちだと私は自負しております。」…ユウキ?