ーsideミリヤー
お兄さま方が仕事に行ってしまい何もすることが無くなってしまったわたしは側に居たパティさんに『城内を見たい』って言ったけどダメらしい。
…なんでだろ?
パティさんと私の部屋に行くため廊下を歩いてると騎士の人(近衛騎士は黒地の軍服、騎士は深い色の緑。)が話しているのを聞いてしまった。
『国境で不審者だと。』
『マジかよ!増員されたのはそのせい?』
『らしいぜ?…噂だと見つかった姫様狙いらしい。』
『マジで!!…最近見つかったって言ってたけど十数年見つらなかったのに今になって見つかったんだ?…下手したら偽物かも。』…!!
わたしの異常に気付いたパティさんが
『ミリヤ様、お部屋へ。』と言いわたしを部屋に連れていくと私はパティさんに
『ごめんなさい。…暫く一人にして下さい。』そう言いパティさんを自室から出すとソファーにあったクッションに顔を埋め、声を殺して泣いた。
もう訳分かんない…
「…日本に帰りたい…」そう呟いた。