「終わったー!」


5分もしないうちに
聡も終わったみたいだ。


「あっ、もうこんな時間!」


時計の針は
6時をさしていた。


「ホントだ。
帰るのか?」


「う…ん。」


私はちょっと悲しげな顔で
そう答えた。


「泊まってく?」


「えっ?」


聡の言葉に
びっくりして
声が裏返ってしまった。


「泊まってかないの?」


「いいの?
聡のお母さんに悪くない?」


私の親も
許してくれるか
わからないけど。


「聞いてみてくる。」


そう言って
階段を下りていった。