歩き出してすぐ
私たちの手が触れ
聡が手をつないできた。


「今日は楽しかったね♪
もうサイコーだったよ☆」


「マヂ楽しかった☆
奈美と付き合うこともできて
すんげーうれしいし。」


聡の言葉に
私もうれしくなった。


私たち
付き合ってるんだ。


やっと少しずつ
そんな実感がわいてきた。


「奈美もっ!」


「俺さぁ、
奈美に振られたら
どうしようかって
思ってたんだ…。
正直自信なんてなかったし。
じゃんけんで負けたのが
俺と奈美だったろ?
その時チャンスだ、って
思っておもいきって
告白したんだ。
そしたら奈美がオッケー
してくれたってわけ。
心の底からうれしかった。」


聡は照れながら
そう言ってくれた。


「告白してくれて
ありがとうねっ!
奈美さぁ、
聡のこと出会った頃から
気になってたんだよ?
でも自分から告白なんて
できないからさ…。」


それから私たちは
他愛もない話をしながら
ゆっくり歩いた。