「あのさ、
俺、奈美のこと好きなんだ。」


私のことが…?


「えっ?」


「でも、奈美
聡と付き合ってんじゃん。
祭りのときショックだった。
まさか聡が…って。
多分聡は俺が奈美を好きって
知らないと思う。
夏休み俺たち偶然会ったじゃん。
あの時、このプレゼント
一緒に選んだんだ。
でも意味なかったな…」


健吾はそう言うと
ちょっと悲しげな顔をした。


私はそんな健吾を見て
胸が痛んだ。


「そうだったんだ…
その…健吾の気持ちは
うれしいよ?
ありがとね。」


私はそう言うことで
精一杯だった。


「さてと、俺は
新しい恋でも探そうかな。
奈美以上にいい人見つけて
聡に自慢してやる!(笑)
それじゃあなっ!」


そう言って
健吾は私に背を向けて
歩き出した。


「頑張ってねー!
私、応援してるから!!」


そう叫ぶと
健吾は私に背を向けたまま
手を振っていた。


なんだかなぁ…。