ふと窓に目を向ける11月には赤や黄色の葉で賑わっていたはずのあの木もはすっかり葉が落ちきり冬の始まりを告げていた。「はぁ~」今日何度目かのため息が出る。
手元のレモンティーを一口飲みもう一度机の上に視線を戻す、机の上には高校案内のパンフレットが三枚。最終期限の12月20までもう二週間もないというのに私はまだ進路を決めきれずにいた。だけど焦ったところで答えは出るはずもなく今日何回目になるかわからないため息をついた。
 正直なことをい言ってしまうと別に高校何かどこでもいいと思う。いやそれを言ってしまうと今まで悩んでいたのはなんだったんだって事になるのだけど事実なのだから仕方がない。
偏差値の高い高校にいこうが運動の盛んな高校に行こうが結局は自分自身なのだからどこで誰と出会い何をしどうなるか何て未来のことは誰にもわからないし自分ならどこへ行こうともそれなりの高校生活を送ることは出来るだろう。
すこし冷めたように思われるかもしれないがそれが彼女が15年間を自己分析した結果だった。
でもだからこそ私は迷っている何処でもいいがゆえに何処へいきたいと言うのがない3高のうち特にこれといったものが無いためだ。
いっそのことペンでも転がして決めようか何て投げやりなことを考えながらペラペラとパンフレットをめくっていると最後のページで手が止まった。
最後のページの下の方。スペースが余ったから載せたそんな感じ、小さな絵だったけど力強く引き込まれるような絵。
絵の下には鹿島商業高校美術部員
作品。の文字が私は素直に凄いと思った私とそう年の変わらない人が
こんな作品を書ける何て、それと同時に嫉妬と尊敬の気持ちが自分のなかに芽生えたのを確かに感じた。
もう自分のなかに先程までの迷いはない、
軽やかな足取りで職員室へと向かい書類を提出した。



  

世間ではクリスマスシーズン町は綺麗なイルミネーションで着飾られケーキ屋さんではクリスマスケーキの予約が始まった頃であるしかし来年高校受験を控えてる私にはそれらを楽しみにする余裕なんてなかった。もちろん彼氏なんて居ないがそれでも毎年クリスマスが近づけば心が踊ったはずなのに