「……っ」

思わず過呼吸になってしまうんじゃないかって思う程、息が詰まる。背筋が冷えて、全身の体温が冷めていくようだった。


「――お前を見つけた時、傷付けて離れていった絢への償いが出来るんじゃないかって…その時の馬鹿な俺はそう思っていた」

「……っ」


「―――――お前が絢と似ていたからって理由で、俺はお前を選んだんだ」

「……!!」


やっぱり。
やっぱり、そうだったんだ。
矢沢君は、あたしが絢さんと似ていたから、あの始業式の時あたしに声を掛けたんだ。

あたしを絢さんへの償いとして、身代わりとしてのために…――――――