その後、冬も近付いて来たと言う事もあり薄暗くなりつつある空を見上げた矢沢君は、「送る」と一言そう言ってきて、あたしはそんな矢沢君に渋々頷きつつも、家の前まで送ってもらう事になった。
「矢沢君、今日はありがとう。あそこのカフェ美味しかった」
「ああ、なら良かった」
「また行こうね」
「そうだな。もう暗いし家の中入れ」
「うん、また明日」
あたしがそう言って矢沢君に手を振ると―――、
「―――あれ、心……?」
不意に後ろから、あたしの名前を呼ぶ声が聞こえた―――。
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